
下諏訪町で町やまちづくりについて理解を深め、学び、自らアクションをする為、下諏訪町公民館主催の下諏訪みらい塾が開かれています。
町民主体で活動する下諏訪みらい塾ですが町民のみならず、下諏訪町にゆかりのある方々も参加でき、お互いに下諏訪町発展の為に活動しています。
年度によって活動内容が異なり今年度に当たる令和5年度(第3期)では、参加者がテーマ別に分かれ活動しました。
各種テーマは、
・若者調査 … 下諏訪町をどう思うか、今後も住みたいか、問題点等のインタービュー
・町で本屋さん … 本を中心としたコミュニティースペースを目指す
・空き家、移住 … 空き家問題の解決方法や移住率向上方法を探る
・デジタルアルバム … 下諏訪町の歴史等に触れる為のデジタルアルバムの作成
の4つです。
現在、岡谷市に住んでいますが2005年2月から2020年8月まで下諏訪町に暮らしていた経緯がある他、代表取締役社長を務める株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワークが下諏訪町より多国籍生徒等支援業務委託で町内小・中学校に通学する日本語学習、多文化支援の必要な児童・生徒等を対象とした、日本語等の学習支援を通した多文化の相互理解を推進することを目的とする日本語及び多文化支援業務を委託されている事も含め、下諏訪町にゆかりあるとして参加者一人に誘われ、参加させていただきました。
テーマを選ぶ際、多文化視点要素が最も活躍できそうな空き家・移住を選びました。
グループ内で話し合い、共にできる事について探り合いましたが方向性をまとめる事ができず、会が開かれる度に情報交換で終わってしまっていました。共にできる事を決め、一緒に動く事が望ましいと言えます。しかしながら方向性が定まらない中、方向性決めの助けになるアクションが必要として情報交換で話に出た空き家・移住を担当している下諏訪町役場の課と移住交流スペースのmee mee center sumeba(ミーミーセンタースメバ)を訪れる事にしました。因みにこの段階では、これらの行政機関と下諏訪みらい塾と関わった事があり、下諏訪みらい塾の事を知っているという話が前から参加している参加者から聞いており、その前提で訪問をする事にしました。
訪問理由は、2つ
・下諏訪みらい塾の一参加者として出来る事と望まれる事を確認する為
・下諏訪みらい塾の一参加者として考える活動内容を提案する為
でしたがガッカリする結末となりました。
下諏訪町役場の担当課によると空き家・移住関連内容を移住交流スペースのmee mee center sumeba(ミーミーセンタースメバ)に業務委託をしています。
町で既に担当課と移住交流スペースのmee mee center sumeba(ミーミーセンタースメバ)で様々な事業を展開している為、一個人ができる事が限られてしまう事を考え、それらの事業の妨げにならないかつそれらの機関で行われていない内容とは何かを考え、下諏訪みらい塾の一参加者として各町内会を回り、町民の皆様の空き家・移住に関する興味、認識、考え方を調査する事を提案しました。
結論から申し上げますと「行政機関である下諏訪町役場の担当課やその行政機関から業務委託を受けている移住交流スペースのmee mee center sumeba(ミーミーセンタースメバ)が町民の信頼を得るのに時間と努力をしても中々信頼されない状況の中、見知らぬ人が動いても結果が出ないだけでなく、これまで築き上げた信頼関係にひびが入るかもしれません。なので、我々で様々な事業を既にやっているので移住に興味がある方に我々を紹介していただければ十分です。」と言われました。即ち、勝手に動くなという事です。
町民主体で下諏訪町発展のために動いている下諏訪みらい塾の一参加者として何かをしたい。自分たちに出来そうな事として上記の提案をしたが却下されました。私としても勝手に動いて何らかの形でご迷惑をかけてしまう事は、したくありません。なので、こうして相談をしている訳です。提案した活動が却下されましたが何でもいいので私達が何をすれば少しでも助けになるか教えていただきたいと話しました。町民が時間と気力とやる気を注いで活動しています。我々としては、何かをして役に立てれば、十分に喜ばしいのです。何でもいいです。私達に何か出来る事がありますかと問いました。
答えは、悲しい事にシンプルでした。「特にありません。」
さらに、話の内容や雰囲気から下諏訪みらい塾の事を知らない感じでしたので知っているかどうかを確認しましたが知らないと言われました。参加者が以前から関りがあったことを伝えると担当の移動等がありそれで知らないかもしれないと言われました。まあ、正直、引継ぎがないのかなあと思うばっかりです。
最後にこの悲しい結末の裏には、下諏訪みらい塾を知らないからかもしれない。何故なら、相談相手にとっては、見知らぬ外国人が色々言っているだけかもしれません。その為、次回の下諏訪みらい塾の会の日時を教え、参加してみませんかと誘いました。
結果、誰も来ませんでした。
悲しい結末ですが下諏訪みらい塾は、町民の学習も目的としています。そういった意味で良い学習となりました。行政は、町民主体の活動に興味がなく、私達に望んでいる事もない。逆に邪魔になるから何もしないで欲しいという事が分かりました。それを分かっただけで立派な学習です。この事実、相談した結果を参加者の皆様と共有し、空き家・移住グループを解散する事を提案しました。同時にそれをもって自分は、他のグループに協力をする気持ちを伝えました。結果として空き家・移住グループが解散し、みんなで自由に他のグループに協力する事になりました。
デジタルアルバムにおいては、デジタル名刺技術を活かすなどのアイディアを出し、自分が持っている知識等を共有しつつ協力をしました。デジタルアルバムの活動は、元々非常に進んでおり、どんどん形となっていました。協力するに気持ちのいいグループです。デジタルアルバムを本当に熱心に作っていました。協力出来た事を光栄に思います。
町で本屋さんグループは、色々あって方向性が変わりました。本屋さんを作る事を一時的に断念し、本に関わる活動に集中してきました。その中で2月4日、上諏訪駅前の駅前交流テラス・すわっチャオにて、「かみすわ一箱古本市」に参加する事が決まり、それに協力できないかと思い知り合いの外国人経営者に声をかけ、お店で売っている本を借りて(ポルトガル語の雑誌、漫画や本)町で本屋さんグループに預けて売ってもらう事にしました。これによって少しでも異文化体験要素が加わり、外国文字等に触れる機会が作れました。
町で本屋さんグループも本当に熱心に活動しており、下諏訪みらい塾の会以外で集まり、話し合っています。皆さんの本気度がしっかり伝わるのでこちらも頑張りたくなるばっかりです。
若者調査グループは、外国人の声を聞きたいと相談してきました。下諏訪に住む外国籍住民を紹介し、私もインタービューに協力し、様々な質問に答えつつ通訳し、多文化の見解要素も加わりました。インタービューをしてくださった方も考え方や視点の違いに驚き、様々な発見に結びつきました。最終的に紹介した外国籍住民も下諏訪町について知らなかった情報が手に入り、調査に協力した事をとても喜んでいました。本当にお互いにとってとても良い経験になったと感じています。その後は、インタービューの結果を下諏訪みらい塾の会で紹介され、他の参加者とも情報共有なされました。
若者調査グループは、下諏訪みらい塾の会以外で一番動いてたグループという印象でした。皆様は、若者の声に凄く興味あり、本当に熱心に活動していた印象です。
あっという間に1年が過ぎてしまい、今年度の下諏訪みらい塾が終わりとなりました。活動内容やテーマが少し変わりますが来年も行われますし、引き続き参加していくつもりです。多文化共生社会の実現を目的として今後も頑張りたいと思います。

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