【登壇報告】ヤングケアラー支援研修会にて講演を行いました
- 川西ケンジ

- 8 分前
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多文化共生に向けた基本的理解と通訳派遣事業の取り組みについて
2026年1月27日、長野県社会福祉協議会主催 「ヤングケアラー支援をみんなで考える研修会」において、 株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク代表 川西ケンジが講師として登壇いたしました。
■ 偏見から始まる“実体のない壁”
講演は、参加者の皆様に問いかけることから始まりました。
「限られた情報だけで人を判断していないか。」
私たちは無意識のうちに、知らない存在を“推測”で構成してしまいます。
これは、外国人住民が日常的に直面している構造と本質的に同じです。
言葉の壁は単なる語学の問題ではありません。時にそれは、人と人との関係を遮断する「実体のない壁」となります。
■ 多文化共生の現在地と構造的課題
2006年に示された「地域における多文化共生」の定義。その後約20年、多文化共生は推進され続けてきました。
しかし現実には、
多文化共生=外国人支援
課題の主体=外国人側
という片方向の構図が固定化されてきた側面があります。
本来の「共生」とは、支援の対象化ではなく、相互に責任を分かち合う関係性の構築であるはずです。
この構造を再定義しなければ、真の社会統合には至りません。
■ 新たな定義の提言 ― Social Integration へ
講演では、次のような定義を提言しました。
多文化共生とは、日本社会の共通言語・法秩序及び社会規範を基礎として、相互の文化的背景を尊重しつつ、権利と義務を分かち合い、社会の持続可能性に共同で責任を負う状態をいう。
多文化共生を「理念」から「制度」へ。そして「作業用定義」から「法的概念」へ。
目指すべきは、持続可能な社会統合(Social Integration)の確立です。
多文化共生は外国人のための施策ではなく、日本社会の持続性を守るための政策であることを強調しました。

※参加者との意見交換・ワークの様子
■ ヤングケアラーと通訳派遣の関係
言語支援が不足している現場では、子どもが通訳を担う構造が自然発生します。
しかしそれは、
教育機会の制限
精神的負担
本来負うべきではない責任
を生み出します。
通訳派遣は「特別な支援」ではありません。それは、リスク管理と権利保障のための社会的インフラです。
生活レベルの通訳支援が整えば、防げる問題は数多く存在します。

※グラフィックレコーディング(まとめボード)の写真
■ 多文化共生は「日本のため」の政策
講演の最後に問いかけました。
多文化共生は、誰のためのものか。
外国人が能力を最大限に発揮できる社会は、結果として日本社会に利益をもたらします。
つまり、多文化共生は「日本のため」の社会設計です。
外国人が暮らしやすい地域は、日本人にとっても暮らしやすい地域になる。
それが、本質です。
■ 講演動画のご案内
当日の講演は、以下よりご視聴いただけます。
ぜひ最後までご覧いただき、
多文化共生の本質について共に考えていただければ幸いです。
子どもが子どもとして生きられる社会へ。排除ではなく、関係性の構築へ。
今後も、実務と制度設計の両面から提言を続けてまいります。




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