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在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン(最終改正令和8年1月)

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
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2026年1月、出入国在留管理庁は「在留資格の変更及び在留期間の更新許可に関するガイドライン」の最新改訂版を公表しました。


本ガイドラインは、平成20年に策定され、これまで入管審査における判断基準として運用されてきたものです。今回の改正により、制度の基本構造そのものに大きな変更はない一方で、審査における考慮要素や運用上の評価基準がより明確化されています。


以下に、改訂後の公式ガイドラインを掲載します。


(※以下、原文)

在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン


出入国在留管理庁

平成20年3月策定

(最終改正令和8年1月)

 

在留資格の変更及び在留期間の更新は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)により、法務大臣が適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り許可することとされており、この相当の理由があるか否かの判断は、専ら法務大臣の自由な裁量に委ねられ、申請者の行おうとする活動、在留の状況、在留の必要性等を総合的に勘案して行っているところ、この判断に当たっては、以下のような事項を考慮します。


ただし、以下の事項のうち、1の在留資格該当性については、許可する際に必要な要件となります。また、2の上陸許可基準については、原則として適合していることが求められます。3以下の事項については、適当と認める相当の理由があるか否かの判断に当たっての代表的な考慮要素であり、これらの事項にすべて該当する場合であっても、すべての事情を総合的に考慮した結果、変更又は更新を許可しないこともあります。


なお、社会保険への加入の促進を図るため、平成22(2010)年4月1日から申請時に窓口において健康保険証の提示を求めています。


(注)令和6年12月2日、健康保険証の発行が廃止されたことから、同日以降、健康保険証を所持していない者については、スマートフォン等によるマイナポータルの「資格情報」画面の提示、「資格情報のお知らせ」又は「資格確認書」の提示を求めています。


なお、健康保険証等を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません。


1 行おうとする活動が申請に係る入管法別表に掲げる在留資格に該当すること

申請人である外国人が行おうとする活動が、入管法別表第一に掲げる在留資格については同表の下欄に掲げる活動、入管法別表第二に掲げる在留資格については同表の下欄に掲げる身分又は地位を有する者としての活動であることが必要となります。


2 法務省令で定める上陸許可基準等に適合していること

法務省令で定める上陸許可基準は、外国人が日本に入国する際の上陸審査の基準ですが、入管法別表第一の二の表又は四の表に掲げる在留資格の下欄に掲げる活動を行おうとする者については、在留資格変更及び在留期間更新に当たっても、原則として上陸許可基準に適合していることが求められます。


また、在留資格「特定活動」については「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法別表第一の五の表の下欄に掲げる活動を定める件」(特定活動告示)に該当するとして、在留資格「定住者」については「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法別表第二の定住者の項の下欄に掲げる地位を定める件」(定住者告示)に該当するとして、上陸を許可され在留している場合は、原則として引き続き各告示に定める要件に該当することを要します 。


ただし、申請人の年齢や扶養を受けていること等の要件については、年齢を重ねたり、扶養を受ける状況が消滅する等、我が国入国後の事情の変更により、適合しなくなることがありますが、このことにより直ちに在留期間更新が不許可となるものではありません。


3 現に有する在留資格に応じた活動を行っていたこと

申請人である外国人が、現に有する在留資格に応じた活動を行っていたことが必要です。例えば、失踪した技能実習生や、除籍・退学後も在留を継続していた留学生については、現に有する在留資格に応じた活動を行わないで在留していたことについて正当な理由がある場合を除き、消極的な要素として評価されます。また、長期間にわたる再入国許可による出国(みなし再入国許可による出国を含む。)がある場合についても、正当な理由があるときを除き、消極的な要素として評価されます。


4 素行が不良でないこと

素行については、善良であることが前提となり、良好でない場合には消極的な要素として評価され、具体的には、退去強制事由に準ずるような刑事処分を受けた行為、不法就労をあっせんするなど出入国在留管理行政上看過することのできない行為を行った場合は、たとえ初犯であったとしても素行が不良であると判断されることとなります。


5 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること

申請人の生活状況として、日常生活において公共の負担となっておらず、かつ、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること(世帯単位で認められれば足ります。)が求められますが、仮に公共の負担となっている場合であっても、在留を認めるべき人道上の理由が認められる場合には、その理由を十分勘案して判断されることとなります。


6 雇用・労働条件が適正であること

我が国で就労している(しようとする)場合には、アルバイトを含めその雇用・労働条件が、労働関係法規に適合していることが必要です。


なお、労働関係法規違反により勧告等が行われたことが判明した場合は、通常、申請人である外国人に責はないため、この点を十分に勘案して判断されることとなります。


7 納税義務等を履行していること

納税義務がある場合には、当該納税義務を履行していることが求められ、履行していない場合には消極的な要素として評価されます。例えば、納税義務の不履行により刑を受けている場合は、納税義務を履行していないと判断されます。


なお、刑を受けていなくても、高額の未納や長期間の未納などが判明した場合も、悪質なものについては同様に取り扱います。


また、国民健康保険料など、法令によって納付することとされているものについて、高額の未納や長期間の未納などが判明した場合も、悪質なものについては同様に取り扱います。


8 入管法に定める届出等の義務を履行していること

入管法上の在留資格をもって我が国に中長期間在留する外国人の方は、入管法第 19条の7から第19条の13まで、第19条の15及び第19条の16に規定する在留カードの記載事項に係る届出、在留カードの有効期間更新申請、紛失等による在留カードの再交付申請、在留カードの返納、所属機関等に関する届出などの義務を履行していることが必要です。


<中長期在留者の範囲>

入管法上の在留資格をもって我が国に中長期間在留する外国人で、次の(1)~(5)の いずれにも該当しない人

(1) 「3月」以下の在留期間が決定された人

(2) 「短期滞在」の在留資格が決定された人

(3) 「外交」又は「公用」の在留資格が決定された人

(4)  (1)~(3)の外国人に準じるものとして法務省令で定める人

(5)  特別永住者


【改訂ポイントの整理と実務上の影響】


今回の改訂は、新たな義務や要件を追加するものではなく、従来から行われていた審査運用を体系的に整理し、「どのような点が重視されるのか」を明確化した内容となっています。


特に重要となるポイントは以下の通りです。


① 「総合判断」の原則の再確認(裁量判断の強調)


在留資格の変更・更新は、法律上「相当の理由がある場合」に限り許可されるものであり、最終的には法務大臣の裁量による総合判断であることが改めて明確にされています。


申請内容が形式的に基準を満たしていても、個別事情を含めた総合評価の結果、不許可となる可能性がある点は従来と同様です。


② 「8つの考慮要素」の整理と可視化


今回のガイドラインでは、審査時に考慮される代表的な要素が以下の8項目として整理されています。


  • ① 在留資格該当性(活動内容の適合)

  • ② 上陸許可基準等への適合

  • ③ 現在の在留資格に基づく活動実態

  • ④ 素行の良否

  • ⑤ 独立生計能力

  • ⑥ 雇用・労働条件の適正性

  • ⑦ 納税義務等の履行状況

  • ⑧ 入管法上の届出義務の履行


これらは従来から運用されていた内容ですが、今回の改訂により「評価項目としての体系化」がより明確になっています。


③ 「活動実態」の評価の重要性


特に重要な要素として、現在の在留資格に応じた活動を適切に行っていたかどうかが明示されています。


例えば、

  • 留学生であれば学業への従事状況

  • 技能実習生であれば実習の継続性

  • 就労ビザであれば適正な就労実態

などが審査対象となり、活動実態が乏しい場合には消極的要素として評価されます。


④ 素行評価における判断の厳格化


素行については、従来同様「良好であること」が前提とされますが、犯罪歴や重大な法令違反だけでなく、社会的に問題とされる行為も評価対象となります。


特に不法就労の関与や重大な法令違反については、初犯であっても消極的評価となる点が明確にされています。


⑤ 経済基盤(独立生計能力)の判断


生活保護に依存せず、安定した生活が可能であるかが審査されます。


収入額そのものだけでなく、

  • 収支バランス

  • 世帯全体の状況

  • 将来の安定性

などを含めた総合判断が行われます。


目安として明確な基準は示されていませんが、一般的な生活費水準とのバランスが重要視される傾向にあります。


⑥ 税金・社会保険の履行状況の重要性


納税義務および社会保険料の支払いについては、引き続き重要な審査要素とされています。


特に以下の点が重視されます:

  • 未納の有無

  • 遅延納付の有無

  • 長期間の滞納の有無


単に「支払っているか」だけでなく、「適切に履行しているか」という点が総合的に評価されます。


⑦ 長期出国や在留状況の影響


在留資格の更新においては、長期間の日本国外滞在が消極的要素として評価される場合があります。


特に再入国許可を利用した長期出国については、

  • 日本での生活実態

  • 家族関係

  • 在留の必要性

などと合わせて判断されます。


ただし、正当な理由がある場合は必ずしも不利益評価となるものではありません。


⑧ 届出義務の履行(在留カード関連)


住所変更、勤務先変更など、入管法上の届出義務を適切に履行していることも重要な評価対象です。


これらの手続き違反は、在留管理上の消極的要素として扱われます。


【まとめ】


今回のガイドライン改訂は、新たな条件を追加するものではなく、これまでの審査運用を体系的に整理・明確化したものです。


一方で実務的には、

  • 活動実態の重視

  • 素行評価の厳格化

  • 納税・社会保険の適正履行

  • 長期出国の影響の明確化

といった点がより明示されており、今後の審査においては「形式的要件」だけでなく「実態の一貫性」がより重要になると考えられます。


在留資格の変更・更新は引き続き総合判断であり、個別事情が強く影響するため、日常の在留状況そのものが審査結果に直結する点に注意が必要です。



株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
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