top of page

日本という「からだ」・社会における多文化共生を体に例えて

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

私たちが複雑な問題を理解しようとするとき、必ずしもそれを単純にすることが最も良い方法とは限りません。むしろ、「どのように考えるか」という構造そのものを変えることが、理解への近道になることがあります。

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

人は、自分の経験から遠いものほど、それを抽象的で分かりにくいものとして捉えてしまいます。しかし、それを自分にとって身近な構造に置き換えることができれば、一気に現実的で理解しやすいものになります。例えば、日本人にとってブラジルとロシアの文化の違いを深く理解するのは難しいかもしれません。特に、実際に接したことがなければなおさらです。しかし、それを東京と大阪の違いに置き換えて考えてみるとどうでしょうか。同じ「違い」でも、一気にイメージしやすくなります。それは、問題が外のものではなく、自分の知っている構造の中に取り込まれるからです。ここで行うのは、まさにそのような思考の再構築です。現実を単純化するのではなく、理解しやすい形に組み替えることが目的です。


株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

今回考えたいテーマは、多文化共生という、現代社会の中でも特に複雑な問題です。そしてそのために、日本という国を「一つのからだとして捉える」という方法を取ります。この構造では、日本という国全体が「からだ」であり、日本人はその「細胞」です。政府は「脳」として全体の判断と調整を行い、都道府県は「臓器」、市区町村はその中のより細かい構造として機能します。そして、警察や司法、入国管理、自衛隊、消防などの仕組みは「免疫システム」にあたります。ただし、この免疫システムは単純ではありません。白血球だけではなく、マクロファージ(異物を見つけて取り込む)、キラーT細胞(有害なものを直接攻撃する)、樹状細胞(情報を分析して伝える)、単球(状況に応じて役割を変える)、ナイーブT細胞(まだ役割が決まっていない状態の細胞)、記憶細胞(過去の経験を覚えて再び対応する細胞)など、多くの種類の細胞が協力して働いています。社会でも同じように、警察だけでなく、自衛隊、入管、消防、運転免許センターなど、さまざまな機関がそれぞれの役割を持ちながら連携しています。そして、「外から来るもの」、つまり外国人もまた、一つの存在ではなく、コレステロール、腸内細菌、ウイルス、細菌、真菌などのように、多様な外部要素として考えます。


株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

この前提で、日本の歴史を見直してみます。世界をそれぞれ独立した「からだ」の集合として考えると、ある時期にそれらのからだ同士が激しくぶつかり合いました。これが戦争です。この比喩では、からだ同士が殴り合い、切りつけ合い、化学的な攻撃を行った状態にあたります。特に日本の場合は、放射線という極めて特殊で強力なダメージを受けました。これは、皮膚だけでなく細胞そのものを広範囲に破壊するような攻撃です。その結果、日本というからだは、細胞が弱り、臓器が機能を失い、脳も混乱した、非常に危険な状態になりました。栄養も足りず、まさに限界に近い状態にありました。


株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

それでも、このからだは生き延びました。その理由は、細胞同士の協力です。人々はそれぞれの役割を果たし、限られたエネルギーを無駄にせず、全体を立て直そうとしました。その結果、日本は再び機能し始めます。その後、このからだには徐々に新しいエネルギーが入ってきます。経済成長や技術発展といった現実の変化は、この比喩では「空気」「食べ物」「水分」の増加として表現できます。ここからは、それぞれがどのような意味を持ち、からだにどのように影響していくのかを、もう少し具体的に見ていきます。


株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

空気は文化です。閉じた国(鎖国)では、吸う空気は均一で、変化が少ないものです。同時に限られた空気でもあります。しかし、国が開かれると、さまざまな価値観や考え方が流れ込んできます。食べ物は外から取り入れる影響そのものです。技術、生活スタイル、習慣などが含まれます。それらの中には栄養価の高いものもあれば、便利ではあるがあまり健康的ではないものもあります。水分は、それらがどれだけ速く、どれだけ簡単に取り込まれるかを表しています。現代社会では、この吸収のスピードが非常に速くなっています。

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

こうして、日本は大きく成長しました。特にバブル期は、からだの中にエネルギーがあふれている状態でした。細胞は十分なエネルギーを受け取り、活発に動き、全体としても非常に良い状態に見えました。細胞一つひとつの幸福感が非常に高かった状態だったと言えるでしょう。エネルギーが有り余っている状態では、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンなどの幸せホルモンが体を巡り、コルチゾールのようなストレスホルモンはほとんど分泌されません。しかし、この状態は長くは続きませんでした。


株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

バブル崩壊後、日本のからだは新たな問題に直面します。それが「代謝の問題」です。代謝とは、エネルギーを作り、それを細胞に届ける仕組みであり、社会で言えば経済にあたります。現在の日本では、生活に必要なコストは上がり続けていますが、細胞に届くエネルギー、つまり給料はほとんど増えていません。その結果、細胞はより多くを消費しなければならないのに、受け取るものは増えないという状態になります。これは明らかなバランスの崩れであり、「代謝不全」と言える状態です。まさに、コルチゾールに満ちた状態の中で視界が曇り、先の見えないまま、細胞たちはストレスに圧迫され続けています。

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

本来、この問題は内部の調整、つまり脳である政府が対応すべきものです。しかし、細胞は構造ではなく感覚で反応します。「苦しい」「余裕がない」「生活が大変だ」と感じるようになります。そして、こうした状況では「原因を外に求める」動きが生まれます。


ここで「ポピュリズム」と「流行」が関係してきます。ポピュリズムは複雑な問題を単純化し、「原因は外にある」と説明します。一方、流行は人々の認識を大きく変えます。過去には卵やコーヒー、グルテンなどが「悪いもの」とされた時期もあれば、「良いもの」とされた時期もありましたが、これは生物学的な変化ではなく、人々の認識の変化です。

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

現在は「フィットネス志向」が強く、脂肪やコレステロールが悪いものとして扱われがちです。しかし、コレステロールには悪いものもありますが、本来は体に必要なものです。問題は存在ではなく、バランスです。同じように、外国人という外部要素も、その存在自体が問題ではありません。


しかし、ここで問題が起こります。本来は選別して働くべき免疫システムが、すべての外部を一括して「敵」とみなしてしまうのです。その結果、コレステロールや腸内細菌といった必要な存在まで攻撃してしまいます。これは自己免疫の状態です。社会で言えば、それが差別や排外的な行動として現れます。まさに、個別に見ることなく外国人を一括りにし、偏見というレンズで判断するようになっていきます。

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

ここで特に重要なのは、外部の中にも変化があるということです。日本で生まれ育った外国人の子どもたちは、日本の文化の中で生活し、日本人と同じように育ちます。しかし、国籍法などのルールによって、必ずしも「細胞」として認められるとは限りません。また、帰化によって正式に細胞になる人もいますが、それでも他の細胞がそれを受け入れるとは限りません。これは、からだが移植された臓器を拒否するのと同じような問題です。そして、その結果として損をするのは、結局そのからだ自身なのです。

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

同時に、政府による政策もこのバランスに影響を与えています。外国人に関する規制の強化や、ビザ・永住申請の費用の引き上げなどは、外部要素に対応するための必要な費用という形で説明されています。しかし、これは外部要素が生活を維持するためのコストを上げる行為であり、必ずしも望ましい結果につながるとは限りません。このような政策は、良いものと悪いものを区別せずに影響を与えます。その結果、良いコレステロールや有益な細菌が減り、逆に問題のある要素が残る可能性もあります。なぜなら、良いもののほうが悪いものよりも、その環境に耐え続ける力が弱い場合があるからです。つまり、外国人を一括りとした厳格化は、良い外国人にとって生活しにくい環境を押し付け、結果的に排除してしまう可能性があります。逆に、悪い外国人にとっては、このアンバランスな状態が増殖しやすい環境となり、むしろ逆効果になる可能性が高いと言えます。これはダイ

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

エットに似た状態です。「健康」のために食事制限をすること自体には意味があります。しかし、食事制限を行う際、特定の部分だけに栄養制限をかけることはできず、からだ全体に影響が及びます。バランスを考えなければ、エネルギー不足を補うために脂肪だけでなく、筋肉の大切なたんぱく質や、骨に必要なカルシウムなども失われてしまう現象が起こります。つまり、「健康を目的として始めた行動が、結果的に不健康につながってしまう」こともあるのです。


ここで見逃してはいけないのは、構造的な割合です。このからだの約98%は日本人の細胞であり、外部要素は約2%です。それにもかかわらず、その2%に対して大きな注意が向けられています。しかし、実際の問題は内部にあります。高齢化、少子化、そして代謝不全です。細胞の数が減り、再生が遅くなっている状態です。そして重要なのは、外部要素は細胞の代わりにはならないということです。外国人は支えることはできますが、構造そのものを置き換えることはできないのです。


株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

それでも、外部要素が少ない状態でも、からだはすぐに崩壊するわけではありません。しかし、確実に弱くなります。柔軟性がなくなり、効率が下がり、リスクに弱くなります。そして、そのような状態で最も得をするのは、ウイルスや細菌といった本当の脅威です。


ここまで見てきて、最も重要な問いが残ります。問題は外にあるのか、それともこのからだの生き方にあるのか。言い換えれば、日本という国にとって最も緊急性の高い問題は、外国人なのでしょうか。果たして、2%に与えられているものをすべて取り上げれば、98%に足りていないものを補うことができるのでしょうか。

株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク

多文化共生とは、理想論ではありません。それは機能の問題です。何を受け入れるのか、何を制御するのか、どうバランスを取るのか。そして最も重要なのは、その責任をどこに置くのかということです。


最終的に、からだの健康は外部が存在しないことによって保たれるのではなく、それらと共にバランスを保てるかどうかで決まります。社会も同じです。


そして、おそらく最も大切な問いはこれです。「外から来るものをどうするか」ではなく、「このからだは、自分自身とどう向き合うべきなのか」。


株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク
株式会社 PUTZ Network プツ・ネットワーク


コメント


bottom of page